街道遍路

歴史街道・史跡探訪ピンポイントガイド

湿原マニア2~奥会津 矢の原湿原

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●奥会津、矢の原湿原は神秘的な雰囲気がただよう。ここで謎の生物、ぴよぴよに出会った! 案内板によると、この沼には昔、七尋ドジョウと呼ばれた全長12mのドジョウが主として棲んでいたという。沼の西南には、底無し堀という直径3~4mほどのワンドもある。
04:41 バトルツア決行
さわやかな日の出となりました! 天候は不安定なので長い1日の行程の中では降られるかもしれませんが、とりあえずバトルツア決行します。
常磐道下り線 谷田部東パーキングエリア 午前6時集合
常磐道 土浦北インターチェンジから下道に降りる予定

05:53 谷田部東PA
晴れ。機関、体調良好。
土浦北インターで高速を降りて、もてぎ方面をめざす。
遅れて参加の人は、東北道で白河インターをめざしてショートカットしてください。本隊は、といっても僕ひとりですが、下道でちんたら、もてぎ、白河とめざします。

<このとき、CBR600のそうへー君は寝坊によってロスした時間をとりもどすべく、東北道を爆走していた。>

07:18 益子町
当方、栃木県道より、294を北上中。白河にて、東北道と合流をめざすなり。

<8:27に、東北道・那須高原S.Aで給油したそーへい君から書き込みがある。雨が降ってきたとの報告もあったが、このときまったく同緯度(北緯37度6分)で18km東にいた雨ドカ市原の空は晴れていた。>


08:44 白河の関
187km。晴れ。機関、体調良好。気温も穏やかで暑くはなく、快適。給油11.1リッター。ガソリン超高値につき、燃費のよさがありがたし。これより福島県道183→184→281→37にて白河インター近くを経由し、羽鳥湖に向かう。合流者はかの地にて会おう!

<しかしここ1年半、すっかりナビつきバイクに慣れていた雨ドカ市原は、白河市内の県道で迷ってしまい、何回がユーターンをくり返すも、けっきょく書き込みで指定したルートをたどれず、直接県道37に入った。そしてまた、ドッグファイトそーへいも自分の持っている地図では、すでに白河が圏外で掲載されていないという事態に気づいた。彼は国道4号を北上しながら、指定の県道を勘だけを頼りに探していたのであった。
 9時7分。
 新幹線、県道37号、国道4号の三つのラインが交差する北緯37度8、東経140度12' 30"・・オリジナルペイント紫黒のCBR600RRと国内30機限定のアメリカンカラーのドカティが10mの目視範囲内で互いに気づかず停車していた。信号はどちらも赤。最初は雨ドカ市原は悪趣味なバイク、としか思わなかったが、すぐにドッグファイトそーへいのバイクと認識。とっさにクラクションではなく、アクセルをあおった。向こうの信号が青になり、いったんは飛びだしたCBR600は、反射的に音の方を見て、悪趣味なアメリカン・ドカを認識した。CBR600は交差点を左折し、その先でハザードをだして停車。>

10:08 羽鳥湖
晴れ。233km。そうへい君と白河の交差点でばったり会う。お互い、珍しい色のバイクでよかった。これより118にて会津若松経由で400に向かう。

<ここからフライトレコーダーはおよそ8時間にわたって途切れることになる。奥会津矢の原湿原で、沼の主といわれる伝説の巨大ドジョウ「ぴよぴよ」に遭遇してからというもの、携帯電波は通じず、つねに超局地豪雨に追いかけられるハメになったのだ。詳しく話すとこうだ。
 矢の原湿原に着いたとたん、とつぜんの豪雨に襲われ、木の下にバイクをとめ、沼のほとりで雨宿りをしていた。そうしてしばらく水面を見ていると、まるで手招きするような不思議な動きの物体が波紋をつくっている。最初は沼の底をあさる水鳥の尾かと思っていた。同じ場所でくるくると動いたのち、それは消えた。
「見た?」
「うん。見た・・」
 そーへいはこの主をその手招きするような不思議な動きから「ぴよぴよ」と名づけた。豪雨はつづいていた。煙草を3本ばかり吸っただろうか。ふと、そーへいがおかしなことを言いだした。
「あのー、あっちの路面、雨降ってなくないすか?」
「ンなわけないっしょ。土砂降りやないの」
 雨の中、木陰を飛びだしたそーへいは数歩歩き、両手を上げて首をかしげた。走り幅飛び程度の距離である。
「ぜんぜん降ってないっすよ」
 そんな馬鹿なと思って、そーへいの横に立ってみると、なるほど、降っていない。不思議なこともあったもんだとバイクで走りだすと、すぐに乾いた路面が現れた。
 新潟に向かって峠越えをすべく国道401を快調に飛ばしていたところ、激しい雨。急いで元来た道をもどるも、ずっと雨。さっきまでドライだった路面が嘘のようだった。
「うーん、ぴよぴよを見ちゃったのがいけなかったんスかね」>

16:10 龍王峡
奥会津、昭和村の矢の原湿原で謎の生物ぴよぴよに会ってから、いきなり雨に追っかけらる。林道、400、401を走り、121でただいま龍王峡。晴れ。涼しい。これより栃木県道63。さすがに今日は距離がのびない。390km。

17:55 烏山
晴れ。474km。栃木県道25を完全走破。田園ワインディングの醍醐味を満喫す。峠よりおもしろい、とは、同行のそーへい君の弁。これよりワインディング夜の部。サインボードはライトオン!

19:18 笠間
531km。栃木・茨城県道12は快走里山ワインディング。293を経て、ビーフラインにて笠間着。ここから加波山越え、というのは嘘で、常磐道へ。手にテーピングを巻く。ドカはおもしろいけど、体が壊れる!

20:55 帰着
628km。安楽亭にて、そーへい君と宴会開始。いやー、やっぱ、バトルツアーのあとのビールは最高だ!
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●偶然の出会い。白河の交差点にて、見覚えのあるバイクと交差。地元の商店で、遭遇を祝し、乾杯。後ろの商品陳列台の種が地域を感じさせる。
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●湿原を求めて、道なき道を進むバイク2機。奥深い会津の山々はまた冬場は豪雪地帯でもある。

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●矢の原湿原。これだけの広大な湿原にもかかわらず奥会津らしいそっけなさ。自動販売機や売店はないが、名水が湧き出る泉があり、のどをうるおす。休日だというのに、1時間ほどいて、通行したクルマは地元車2台だけ。