小黒崎みづの小嶋を過て、なるこの湯より、尿前の関にかゝりて、出羽の国に越んとす。此路旅人稀なる所なれば、関守にあやしめられて、漸として関をこす。
岩出山を出立した芭蕉たちは、前日も行った小黒崎、水の小嶋を経て鳴子温泉に至る。ここにある尿前の関は仙台藩の関所。厳しい関所だったようで、あやしまれた芭蕉たちは足止めを食らって一苦労。
原文にある地名を順にみていこう。
小黒崎
小黒崎観光センターが国道沿いにあり芭蕉像が立つ。
右の山が小黒崎(標高244m)。
ちょうどきれいな虹がかかった。
クルマにも虹が。
みづの小嶋
川の中にある松の木の生えた小島で古来、歌枕として知られたが、現在は土砂に埋もれ往時の景観はのぞめない。アプローチも難しく、私自身、まだ到達できていない。整備が待たれる。