卒業バトルツアー2010 讃岐
娘の小学卒業旅行ならぬバトルツアーです。
人生の節目節目に、ばしっと記憶に残るような土地とか風の匂いとか。
小豆島なんかいいなと思って深夜に商用車で出発した家族ですが、関西で長大な事故渋滞に遭い、ふつうなら30分で抜けられるところを半日。
夕方になってやっと辿り着いたのは讃岐の高松。
小豆島はあきらめ、僕の通った高松の中学校と通学路を歩くことにしました。これから中学生になる娘に、はからずも、思い出のつまった自分の中学校を見てもらうことになったわけです。
高松市立屋島中学校。風光明媚な屋島のふもとにあり、横には相引川が流れ、裏手には琴平電鉄の駅と屋島ケーブルカーの駅があります。
かつての通学路を歩きます。川が護岸され、マンションや大型店舗も建っていて景観は少し変わりました。
通学路は琴平電鉄の線路と相引川にはさまれた一本道。川側の柵も、線路側の柵も昔はなかったような記憶が。川には以前はボラが気持ちわるいぐらいたくさんいましたが、この日は確認できず。
登下校のときいつも心に染みた屋島の美峰も、この日は吹き荒れた黄砂で霞んでいました。思えば、住みたい土地の景観の原点はここで植え付けられたようです。近くに低山と海。地方都市的な街並み。
自転車でよく行った家の近所の池に行きました。ここは大学時代にも友人とオートバイツーリングで立ち寄ってブラックバスを釣った場所でもあります。中学のとき、ギンギラギンに輝く奇妙なライギョを釣り上げた思い出深い場所なのです。(→記事「四国爆釣ツーリング」1995)
最後に来たのはオートバイでの新婚旅行。(→記事「ルーツ」1997)
↑このときの場所が、ここ。後ろに見えるのが屋島です。↓
考えてみれば四国は13年ぶりでした。
車中泊の翌朝、近辺のため池探索。黄砂がひどくて釣りはできませんでしたが、池を探していて田んぼの中にうどん屋を発見。
開店前だというのに、駐車場に他県ナンバー多数。
これは、と思って、開店時間まで近辺のため池を探索して過ごし、入店。
讃岐生まれですが、ホンモノの讃岐うどん初めて食べました。高松に住んでいたころは、こういう本格的なうどんじゃなくて、ふつうのうどん食べてました。家の横が、ふつうのうどん工場だったので。
うどんを食べたら、なんだか満足してしまって、そのまま小田原にとんぼ帰り。
中学校を見て、通学路を歩いて、ため池を眺めて、うどんを食べただけ。
何しに行ったのかというような一瞬の帰郷でしたが、お彼岸だったし、三郎池の近くにある祖父母の墓参りでもしてくればよかったかな。
家に帰ってきてから、娘が、「高松って、さぬきうどんっていうのが有名なんだって。おじいちゃんが言ってたよ」
自分が食べたものは、いったい何だと思っていたのでしょうか。