街道遍路

歴史街道・史跡探訪ピンポイントガイド

遭難しかけ・・100mを1時間

 遭難とは何か。なぜ起こるのか。
 考えさせられたバトルツアーでした。


 オートバイクKLX125をハイエースに積載し、天城高原へ。


 天城高原ゴルフ場横のハイカー用駐車場はおよそ100台無料。トイレ完備。
 天城山系登山の拠点です。標高は1000m近くあるので寒い。


 ハイエースから射出したオートバイクKLX125で、ぶばばーっと片瀬白浜経由で林道を登ります。舗装路ながらオフロードバイクじゃないと行きたくないような激しい道。ランニング用のハンディナビ(OREGON300)のマップを林道・登山道モードにして、オートバイのハンドル部のアタッチメントに取りつけています。
 ナビで位置を確認しながら、現地の看板を注意深く見ていると、しらぬたの池への遊歩道入口発見。


 ここでバイクを降り、ハンディナビをハンドルアタッチメントからリリースしてリュックに装着し、いざ、トレイルランニング
 いきなり橋。そしてまた橋。小さな沢をいくつか越えます。


 20mほど前方の木々のあいだを、白い大きなものが、ざざっと走りました。営林署の人が枝打ちをしているのかと思ったけど、それにしてはスピードが異常・・。
 おそるおそる近づいてみても、誰もいませんでした。
 あずまやもありましたが、おそろしくて、とても一服する気になれません。

 さいきんスーパーでかかっている「でんでけでけでけ、おでん!」の歌をうたいながら(一応、威嚇のつもり)、あずまや2号を通過。


 Oh! 吊り橋です。



 吊り橋を渡ると、すぐに木々が開け、池が。


 かんぜんに「もののけ姫」の世界。このままここでシシガミさまが、ぬっと出てきそう。そういえば、さっきの白いのは? この時点ではまだ正体不明でびびってます。


 さて、次なるターゲットは、おばけ杉です。
 車両通行止めの林道なので、かんぜんにひとけがありません。
 きょわっ!


 鹿の骨のようです。いくつか鹿の骨と生体を見かけました。野生の鹿は山で見るとかなり迫力があります。さっきの白いものも、おそらくは鹿でしょうか。
 おばけ杉の看板はなく、林道から派生する歩道らしきものもありません。かろうじて「地蔵堂歩道」という朽ちた小さな案内板を見つけ、進みます。
 しかしこれ、ほんとうに道でしょうか。


 進むこと15分。ぐわーん。出ました・・何も案内板はないけど、これぞどう見てもお化け杉。木霊(こだま)が住んでそう・・。


 きた道を素直に帰ればよかったのですが、あまりに獣道ふうで歩きにくかったのと、ハンディナビを見ると、歩いてきた林道に近道できそうだったので突き進みます。
 もののけ風の写真など撮りながら。



 沢下りみたいなことやったり、崖をのぼったり、鹿のどくろに遭遇したり苦難の道。というか、ほんとうに道なんでしょうか。
 来るときに通った林道は、ナビ画面では100mほどのところを併走。
 しかしこの100mがいっこうに縮まりません。
 それどころか離れていってます。
 わさび沢を越え、林間を迷うこと1時間。
 やっと林道に出ました。
 天候が下り坂だったので、かなり本気でびびりました。
 この高性能なナビがなかったら、かるく遭難するところでした。ナビがあっても、たった100mを思うように進めない山岳のこわさも思い知りました。
 樹林地帯でも衛星を捕捉できる高性能ナビだったからよかったものの、旧型のだったらまったく使い物にならなかったでしょう。
 しかし考えようによっては、ナビがなかったらおかしなルートをとろうとは思わなかったはずだし・・うーむ。
 いずれにしても樹林帯の100mのこわさを知りました。
 青木ヶ原樹海で見つかる遺体のほとんどは道から300m以内という話を聞いて、なんでそんなところでと不思議に思っていましたが、300mあればじゅうぶん遭難できると今なら確信をもっていえます。

樹林帯で威力を発揮し、林道はもちろん登山道まで表示できる詳細マップも格納できるハンディナビ。私のoregon300は別売マップと合わせて15万ぐらいしましたが、新発売のoregon450TCは最初から登山マップ&シティマップも格納されていてこの価格。正直、ちょっとくやしい。


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