街道遍路

歴史街道・史跡探訪ピンポイントガイド

苦渋の記憶かさねる関宿

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関宿城が復元され、博物館になっている。これがサイクリングロードの一部だから驚き。昔はただただ広大で殺風景な三角州だった。
関宿は、江戸川と利根川の合流地点。陸地の半島といったおもむきだ。
海からつづく江戸川サイクリングロードの終点でもある。
15年前に三連勝(サンレンショー)製のこの自転車でチャレンジして、死にそうになりながら帰ってきた思い出が懐かしい。
再びこのサンレンショーで走るようになったからには、やはりチャレンジせずにはいられない標的のひとつだ。
途中にはグライダー練習場なんかもある。同じ江戸川でも下流とは風情は大きく異なる。とにかく上流は大らかで、人も少ない。
15年前の苦渋の記憶からはあっけないほど簡単に関宿に着いた。自転車は変わっていないが、気合が変わったのだろうか? しかもサイクリングロードの終点がお城のある一大文化公園になっていて驚いた。昔はただ大河と大河がぶつかる広大で殺風景な場所だった。
帰りは向かい風。
自転車の最大の敵は、風。いくらペダルを踏んでも進まない。
どうにか野田橋までもどってきて、サイクリングロードをはずれ、自動販売機で燃料補給していると、
「やあー、イチハラさん!」
 見上げると、自転車をリメイクしてもらったセオサイクルの店長が笑って立っていた。
「どうです、帰りはごいっしょに?」
 う~ん、やっとあとはゆっくり走れると思って休んでいたのだが、このような展開になるとは! 逆風の中、時速30kmを下ることはないペース。もう口から泡をだしながら必死で走った。
 その後、筋肉痛で数日間苦しむことになる。
 やはり関宿は、苦渋の思い出なしには語れない場所なのであった。
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●江戸川サイクリングロードの途中には、グライダーの練習場もある。ちょうどグライダーの離陸を見ることができた。凧(たこ)のように超急角度でぐんぐんのぼっていくグライダーの中に人間がいると思うと、ちょっと不思議な気がした。
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●江戸川サイクリングロードの終点。関宿城が見える。かなたの広大な平原は利根川との合流地点。

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●帰途、野田橋近くの自動販売機で休憩していると、僕のサンレンショーをリメイクしてもらったセオサイクルの店長が現れた。