街道遍路

歴史街道・史跡探訪ピンポイントガイド

2003年北海道ベストワインディング5選

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●表摩周の道道52。摩周湖公園線とでも言おうか。観光バスを含め交通量が多いので、早朝狙いで行こう。眼下の眺望がすばらしい。
2200km。2003年7月の北海道ツーリングにおける3日間の走行距離である。
 2000年の「49時間2660km北海道2000」や、96年の「武者修行北海道96」の4090kmに比べると、ずいぶんと穏やかなツーリングだった。コンビニの充実、セルフガソリンスタンドの普及、着々と進む道路整備やキャンプ場の開発等で、北海道は本土との均質化が進んでいる。そしてけっきょく僕も、気がつくと、つい、それらを利用している。均質化した分、以前のように北海道を味わい尽くしたいという欲求に駆られ、あらぶる獣神のように北へ南へ西走東進、なんて感じでもなくなった。なんとなく北海道。ゆるゆる北海道。なごみ系北海道である。
 そういえば2度ほど比較的切実な四輪とのバトルがあったが、北海道上陸中、一度も誰にも抜かれなかった。これまでの北海道ツーリングでの悲願を知らないうちに達成していたのである。しかしそれは明らかに北海道の均質化のせいであろう。道路の流れのペースが、以前では考えられないぐらいにゆっくりになった。とはいってもさすが北海道・・直線となれば、ほぼ100パーセント、追い越しをかけているクルマを目にできたが、近いうちにこの大地もまた、本土なみに追い越し規制が増え、順応したバイクや四輪がゆるやかに流れるようになるのだろう。
 さて、ゴタクはこのぐらいにして今年走った北海道ベストワインディング5選。写真では魅力が伝わらないのがベストワインディングシリーズのつらいところ。なにせ、ベストワインディングの真っ最中は、息もタエダエで雄叫びとも歓声ともつかぬ狂悦のよがり声をあげながら走っているのだから。写真なんか撮っている場合ではないのである。
 じつはほんとうのベストロードは断片の写真さえ残っていない。これは富良野、夕張近辺を縦走している国道452。僕のもっている古い地図では「ダート国道」とあったので、ひやかし半分でチャレンジしてみたが、行ってみて仰天万歳。時代は流れ、整備は進み、ダート国道どころか、全線サーキット国道である。特に桂湖と夕張を結ぶ約50km区間は、息をするのも忘れて走りに走った。もちろんフルタイム・ハングオン。よって写真はないのである。
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●清里峠スカイラインは、裏摩周の道道だ。じゅうぶんな距離、ワインディングの内容、交通量の少なさ・・高レベルでバランスのとれたワインディングだ。膝スリ必至。

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●美幌峠前後の国道243(美幌国道) 屈斜路湖を眼下に見下ろし、広大な原野から豪快な山岳、そしてまた原野へと変遷する爽快痛快絶倫ワインディングだ。惜しむらくはワインディングの多くの区間がイエローライン(追い越し禁止)であること。下に見える観光バスはえらい勢いで走っていた。
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●大雪国道(R39)の石北峠。名前の通り、石狩と北見を結ぶ主要幹線道路だ。通常はこういう道はあまり使わないのだが、強烈無比なホッカイドーサンガクワインディングを語るには、ここでのバトル抜きにはなしえない。上り車線は延々と片側2車線の超高速コーナー。180馬力バイクや300馬力四輪乗りもニッコリ。ふだん日常でアクセルを開けきれないストレスは石北峠ではらすべし。ただし右側車線はあけておこう。もっとスゴイものが追い越してくる可能性あり。豪快ワインディングで人気の日勝峠に似る。写真は石北峠を過ぎて20kmほど走り、やっとヒートした頭をクールダウンできた状態で撮影。層雲峡近辺。
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●道東の華、知床峠。このワインディングも、何度走っても素晴らしい。南側からのぼり、峠を越えると、うわーー! オホーツク海だっ!